ハワイのホノルルで暮らす筆者のまわりには、現地の人や違う国の人と結婚する日本人がたくさんいます。そんなホノルルのワールドワイドな結婚事情が、最新の分析調査で裏づけられました。「国際結婚もいいな」と考える方は、必読です!
ハワイは多くの人種が集まった地域
アメリカは世界中のさまざまな国から移民を受け入れる移民国家として知られますが、その中でもハワイは多種多様の人種が集まっている場所です。在ホノルル総領事館が発表しているデータによると、ハワイ州に暮らす人種は以下のような構成です。(2015年度)
- 白人系 37.7万人(25.4%)
- フィリピン系 20.2万人(14.4%)
- 日系 18.2万人(13.0%)
- ハワイアン系 8.7万人(6.2%)
- 中国系 5.7万人(4.1%)
- 黒人系 2.9万人(2.0%)
- 韓国系 2.3万人(1.6%)
- サモア系 1.6万人(1.1%)
白人系がわずか25.4%で、それ以外にこれだけ色々な人種が集まっているのは、珍しい地域のひとつでしょう。
ホノルルは異人種間結婚が最も多い都市
Pew Research Centerが2017年5月に発表したのは、“アメリカにおけるインターマリッジ率が高い都市”について。ちなみに、国際結婚は国籍が異なる相手と結婚することを意味しますが、インターマリッジは人種や民族が異なる相手と結婚することを指します。
過去50年で異人種間結婚が約5倍に増加
2015年のアメリカ国税調査の結果をPew Research Centerが分析した本発表によると、全米におけるインターマリッジの割合は17%。かつてアメリカには、異人種間の結婚を法律で禁じていた州がいくつかありました。その中で異人種間結婚について革命的な出来事となったのが、1967年の“ラヴィング対ヴァージニア州裁判”での、異人種結婚を合法とするジャッジ。1967年時点では異人種間結婚はわずか3%だったのに、50年の間に約5倍にも増えているのです。
異人種間結婚が多いアメリカの都市TOP10
では今回の調査で異人種間結婚が多い都市には、どんなところがあったのでしょうか。インターマリッジが多い都市ベスト10の結果は以下のとおりです。
- 9位 サンディエゴ(カリフォルニア州) 27%
- 9位 オグデン(ユタ州) 27%
- 6位 アンカレッジ(アラスカ州)28%
- 6位 ストックトン(カリフォルニア州)28%
- 6位 アルバカーキ(ニューメキシコ州)28%
- 4位 パームベイ(フロリダ州)29%
- 4位 ファイエットビル(ノースカロライナ州)29%
- 3位 サンタマリア(カリフォルニア州)30%
- 2位 ラスベガス(ネバダ州)31%
- 1位 ホノルル(ハワイ州)42%
異人種間結婚が少ないアメリカの都市TOP10
次に異人種間で結婚する人の割合が低い都市についてみてみましょう。
- 8位 グリーンズボロ(ノースカロライナ州) 9%
- 8位 スクラントン(ペンシルベニア州) 9%
- 8位 ラファイエット(カリフォルニア州)9%
- 7位 バトンルージュ(ルイジアナ州)8%
- 5位 バーミングハム(アラバマ州)6%
- 5位 グリーンビル(サウスカロライナ州)6%
- 4位 チャタヌーガ(テネシー州)5%
- 3位 ヤングスタウン(オハイオ州)4%
- 1位 アシュビル(ノースカロライナ州)3%
- 1位 ジャクソン(ミシシッピ州)3%
広いアメリカでは地域によって大きな差があるものの、おおよそ5人に1人は異人種の相手と結婚しているというのは、なかなか多いと思いませんか?
さらにホノルルに関しては10人中4人以上が異人種間結婚である計算になります。しかし上述したように、ハワイには多種の人種がいることを考えれば、決して驚く結果ではありません。ハワイには、異なる文化や考えも柔軟に受け入れるカルチャーがあるのかもしれないですね。
※このデータは、アメリカ国税調査のデータを元に200組以上の新婚がいる126の大都市において比較をしたものです。
参考:Pew Research Center (
http://www.pewresearch.org/fact-tank/2017/05/18/in-u-s-metro-areas-huge-variation-in-intermarriage-rates/)