コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングとは?編集者だからわかる基本の考え方

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自社のウェブサイトを充実させ、企業がオウンドメディアを運営し、SNSを通したマーケティングが当たり前なるにつれ、「コンテンツマーケティング」という言葉が独り歩きしている印象を受けます。盛んに「コンテンツマーケティング」という言葉が使われていますが、その真の意味とは何なのでしょうか?

コンテンツマーケティングの意味とは

簡単に言えば、コンテンツマーケティングとは、ウェブ上で“ユーザーが求める、有益で価値ある情報を提供する”ことです。ウェブの世界では大企業から個人のものまで数多くのウェブコンテンツが日々作られており、そのほとんどが湯水のように溢れ、流し読みされ、あるいはほとんど文字として読まれることもなく、忘れ去られていると思われます。

そんな中でも、思わずじっくり一文一文をしっかり読み進めたくなる、“光る情報”に出合うことがあると思います。それこそが、ユーザーが求めている良質なコンテンツであり、コンテンツマーケティングの成功例と言って良いでしょう。それによって、商品やサービスへの理解や親和を深め、集客、売上アップに繋げることができます。

コンテンツマーケティングとコンテンツSEOの違いは?

コンテンツマーケティングの話をする際、「コンテンツSEO」という言葉と混合する場合があります。コンテンツSEOとは、簡単に言えばSEO対策を施したコンテンツを作ることで、PVアップや特定のキーワードによる検索流入を増やすことが目的です。

一方、「コンテンツマーケティング」の目的は集客も含まれますが、サイトや商品、サービスに対する理解を深め、ファンとなってもらうことが一番。ここがコンテンツSEOと大きく異なるところです。さらにコンテンツSEOでは検索からの流入を促しますが、コンテンツマーケティングでは検索流入のほかSNSからの流入も含められるでしょう。

コンテンツマーケティングの成果を確認する一つの指標としてPVアップがあり、結果だけを見比べるとコンテンツSEOと重なる部分がありますが、本来の目的が違うのです。

ウェブサイトのコンテンツ制作

元々雑誌や広告といった紙媒体の編集業に長く携わってきた筆者にとって、ウェブサイト制作現場のそれとは、仕事の取り組み方やスケジュールに大きな違いがあることを感じます。

しかし、コンテンツマーケティングという視点で考えれば、媒体が紙であろうとウェブであろうと、基本的な考え方はなんら変わりません。ユーザーがいて、そのユーザーが求める情報を、正しく、わかりやすく、届けるということに尽きると思います。

良質のコンテンツの必須条件

では、コンテンツマーケティングに相応しい、良質のコンテンツを作るために、制作時に気をつけなければならないことは何でしょうか。

ターゲティング

そのコンテンツを読む相手がどんな人か、年齢層や性別、職業、コンテンツを読むときのモチベーションなどを明確化し理解しなければなりません。ターゲットとする相手や情報の内容によって、使うべき文体や、必要となる図式、イラストのテイストもすべて異なってきます。

情報の正確性

コンテンツマーケティングに即したコンテンツとは、ユーザーから信頼される、正確な情報を提供する必要があります。紙媒体であれば、一度印刷された情報は訂正ができませんから、最終チェックに余念がないものでした。しかしウェブの世界ではいつでも修正が可能なせいか、情報の真偽について確認を怠る場合が少なくないかもしれません。

企業であれ人であれ、一度信頼を失うとそれを取り戻すには、かなりの時間や労力が必要なことはわかるでしょう。それと同じで、正確な情報をコツコツと地道に提供していくことがやはり大切であると感じます。

もう一歩踏み込んだ情報を

同じ一つのテーマを解説する2つのページがあったとします。一つはさらっと読んで大まかな内容が把握できるシンプルなページで、もう一つは詳細まで述べられているページだと仮定します。概要を把握するのなら前者が適しているでしょうが、しかしそれでは他のウェブサイトが作っているページで事足りるかもしれません。後者のように“他のサイトにはなく、一歩踏み込んだ情報まで掲載されているコンテンツ”であれば、何度でも繰り返し訪れたくなるものです。

コンテンツマーケティングやSEOの話が出ると文字数のことが必ず取り上げられますが、文字数稼ぎをしているだけの、意味のない長文コンテンツではなく、情報を掘り下げることが大切なのです。

わかりやすい日本語の文章

当然すぎる内容かもしれませんが、ユーザーが情報をきちんと受け取り理解するためには、正しく読みやすい日本語の文章は不可欠です。日本人であれば誰でも正しい日本語が書けるわけではありません。読んでいる途中に「ん?」と引っかかってしまったり、読み返さないと理解できなかったりするようなものはアウト。スムーズに、気持ちよく読み進められる文章は、基本中の基本です。

参考:事前の戦略で理解するべき!コンテンツマーケティングのメリット&デメリット