オンラインショップでの消費がますます増加する中、ECサイト運営者の間で俄然注目度が上がっているのが「ライブコマース」です。ライブコマースで商品を購入する人は女性よりも男性に多く、さらにライブコマースに適した商品があります。そこで、ライブコマースに関する最新調査結果をもとに、ライブコマースで売れる商品の特徴をピックアップしてまとめました。
「ライブコマース」とは、ライブで動画を配信しながらその場で商品を購入できる通販のスタイルです。テレビショッピングは、テレビ番組で商品を生放送で紹介しながら、ユーザーはその場で商品の購入をできるものですが、それと同じ仕組みがスマホやPC上で行われています。
さらに、ライブ動画で商品を紹介する人がタレントなど、知名度がある人が行えば、その注目度はかなり高くなり、商品販売を一気に加速させることになります。
中国ではこのライブコマースが特に盛んに行われており、ライブコマースで億単位の収入を得ることも可能で、新しいオンラインショッピングのマーケティング手法として爆発的に広がっています。
日本でライブコマースを行っているサービスとしては、メルカリ、SHOPROOM、Live Shop!、MimiTV、PinQul、BASEライブ、me & starsなどが挙げられます。
魅力も多く、オンラインショッピングの方法として今後も拡大していくと考えられるライブコマースですが、商品やターゲットによって、ライブコマースが向いているものとそうでないものがあります。
そこで、ライブコマースに最適な商品の特徴を、15歳~49歳の男女2万人行われたライブコマースに関する調査結果をもとに、ご紹介します。
ライブコマース自体の認知度について、「ライブ配信を視聴しながら買い物ができるインターネットサービス又はアプリを知っていますか?」と聞いた結果、次のような結果が出ています。
ライブコマースの認知度
全体では知っている人が約3割ですが、その中でも年代が若いほど認知度は高く、10代と20代の認知度は約4割。そのため、若い世代をターゲットとした商品がライブコマースには向いています。
では、男性と女性でどちらをターゲットとした商品が良いでしょうか。ライブコマースのライブ動画の視聴経験、商品購入経験についてのアンケート結果は次のとおりです。
ライブコマースの視聴・購入経験<全体>
ライブコマースの視聴・購入経験<男性>
ライブコマースの視聴・購入経験<女性>
ライブコマースを認知している人のうち、視聴経験がある人は全体の4割で、商品の購入経験もある人は14.0%。さらに男女別に見てみると、男性の方が視聴経験がある人の割合が高く、しかも商品の購入経験については女性はわずか7.3%に対して、男性は19.7%と、男性の方が購入率が高いのです。
そのため、女性よりも男性をターゲットとした商品の方が、より売れやすいと言えます。
商品の販売価格についてはどうでしょうか。ライブコマースで商品の購入経験がある人の、ひと月あたりの平均額は6,512円という結果が出ています。
気軽に購入できる値段ならば、やはり数千円程度が妥当。高くても5千円前後に設定しておくのが無難といえそうです。
では、具体的な商品はどんなものが、ライブコマースには適しているでしょうか?ライブコマースで、ユーザーが購入した商品の結果は次のとおりでした。
ライブコマースで購入したもの
圧倒的に多いのが、2位に大差をつけた1位の「服」。洋服を着たときのシルエットの見え方、細部のデザインなど、従来のオンラインショップでは伝えきれない情報が、ライブコマースでは紹介できるため、ライブコマースと洋服の販売はとても相性がいいといえそうです。
実店舗やオンラインショップなど、様々な買い物の方法がある中、ライブコマースでショッピングする理由について、最も多い答えには以下のようなものが挙げられます。
ライブコマースを利用する理由
写真や文章を使って商品の特徴や魅力を十分伝えることができる商品は、従来のオンラインショッピングが向いているかもしれません。しかし、それだけではわかりにくいような商品、たとえばふんわりとした素材のスカートや、デザインが立体的で光の加減によって見え方が変わるようなワンピースなどが、ライブコマースには適しているといえます。
ライブコマースを利用する理由(上述)を見ると、出品者の魅力に依存している部分もありますが、商品の詳細をその場で聞けることや、出品者とのコミュニケーションを楽しむといった、ライブコマースならではの魅力が購買のきっかけになっているユーザーの心理が見えてきます。
そのため、一般消費者が抱くであろう、素朴な疑問や不安について、積極的にライブ動画内で紹介し、わからない点についてはその場ですぐに回答する体制があるとよいでしょう。
また、ライブコマースを利用して困った経験として、次のような声があります。
ライブコマースを利用して困ったこと
ライブコマース特有の出品者とユーザーのコミュニケーションを楽しんでいる方が多いなか、それを苦手としている人もいることをわきまえ、商品の特徴だけでなく欠点についても正直に伝えることも、ユーザーの満足度を高めリピーターとなってもらうためには必要でしょう。
参考
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参考:Honote『ライブコマース調査』 (
https://honote.macromill.com/report/20180705/?cid=MA-IF)
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