「ハワイに住みたい」「老後はハワイで生活したい」などと言われるように、ハワイは海外移住先でも人気の地域です。ではハワイに住むためには、どのような方法があるでしょうか?日本人が「ハワイに住む夢」を叶えるために必要な、ビザ取得、仕事、費用などの情報をまとめてご紹介します。
ハワイに住むためには、アメリカのビザを取得しなければなりません。日本の方がアメリカに入国する際、90日以内の観光・商用目的であればビザは不要ですが、アメリカに90日を超えて滞在し、生活したり働いたりするためには、ビザが必要となります。
そしてこのビザは、申請書を出して簡単に取得できるようなものではなく、時間も手間も費用もかかります。まさにビザの取得は、ハワイに住むための最も高いハードルと言えます。
アメリカは移民国家のため、世界中から移民が暮らしそれによって国が発展してきた歴史があります。しかし移民を受け入れることで不法滞在者や不法労働者も多くなり、それによって治安悪化やテロのリスクなど負の側面ももたらされていると言われています。
そのため、アメリカで生活したり働いたりするための権利を認めるビザの発行に、とても慎重になっているのです。
参考:ハワイ・アメリカの移住&滞在に必要なビザ一覧・ESTA申請法
ハワイに住むためにはビザの取得が欠かせないことをご紹介しましたが、ビザを取得するためには、主に次のような5つの方法があります。5つのうちいずれかの方法でビザを取得できたら、ハワイに実際に移住して暮らすことができます
一番わかりやすい方法は、アメリカの市民権または永住権を保有している人と結婚すること。アメリカの市民権や永住権を保有している人は、配偶者を呼び寄せることができます。市民権保持者なら、婚約者をアメリカに呼び寄せることもできます。
ハワイの現地企業に採用され、ビザサポートをしてもらえる場合、ビザを取得できます。しかし企業側は、雇用者のビザ取得サポートを行うにはコストがかかりますから、ビザサポート付きの求人はなかなか数が少ないことを理解しましょう。現地での求人のほとんどが、アメリカで就労できるビザを持っている方を対象としています。
参考:ハワイで仕事探し!日本人の求人が出ている雑誌・メディアリスト
ハワイの現地企業でビザサポートもある仕事を見つけることはかなり難しいですが、唯一比較的簡単にできるのが、J1ビザのサポートを行う求人。
J1ビザは「交流訪問者ビザ」と呼ばれるもので、企業の研修に参加する人やワーキングホリデービザに近い存在です。そのためJ1ビザの有効期間は最大で18ヶ月と短期間で、しかも賃金はかなり低め。またJ1ビザのサポートと現地企業の求人を紹介してくれる斡旋企業を利用すると便利ですが、その斡旋会社に支払う利用料もかなりかかります。
日本人旅行者をターゲットとしてビジネスを行うハワイの現地企業では、日本人の労働者を欲しがるため、それなりに雇用のチャンスはありますが、デメリットも多いと言えます。
参考:ハワイで働く!J1ビザの裏側…気になる費用・求人・失敗談は?
アメリカのビザ取得には高い壁が立ちふさがっているのですが、運ひとつでアメリカの永住権を取得できる方法があります。それが年に1度行われる、グリーンカード(永住権)の抽選。
応募条件は、対象国の出身者であること(日本は対象国となっています)と、高校を卒業していることだけ。つまりほとんどの人が自由に応募できるシステムで、アメリカ国務省のウェブサイトから無料で応募できます。
「アメリカンドリーム」を象徴するような夢のようなシステムですが、世界中から申し込みが殺到しており、当選倍率は1%程度。「宝くじのように低い」などと言われています。
参考:当選者が語る!アメリカ永住権「グリーンカード抽選」応募方法まとめ
これまで紹介した方法より高額の費用ががかりますが、ハワイの現地に会社を設立してビザを取得することもできます。しかし設立後はビジネスを行う必要がありますし、細かい規定も多くありますから、簡単にできることではないでしょう。
もしアメリカのビザを取得できてハワイに移り住むことになったとき、次に問題になるのは仕事でしょう。十分な貯えがある方や悠々自適な老後生活を楽しめる方なら話は別ですが、そうでないならハワイで仕事を見つけなければなりません。
ハワイでは日本人旅行者が多く来るため、日本人向けの旅行業・観光業・ウェディング業などは、日本人の求人が多くあります。
またリモートワークという働き方が定着してきた今では、パソコンとインターネットがあればできる仕事、例えばコンサルティング、デザイナー、オンラインショップ経営などは、ハワイに限らずどこでも仕事ができるでしょう。
参考:【ダークなハワイ】ハワイで暮らす日本人の仕事Best10+ぶっちゃけ給料
ハワイ移住で気になるのが、必要な費用でしょう。ハワイは日本より物価が高く、それなりの生活費がかかることを覚悟しておかなければなりません。
特に物価が高いのが、住宅費と医療費。医療費は日本の10倍以上と桁が1つ以上違いますからご注意ください。だからといって無保険でいると、万が一ケガや病気になったときに大変。高額の請求を受け取って日本に退散……なんてことになりかねませんから、医療保険に必ず加入することをおすすめします(医療保険自体も高額なのですが)。
ハワイの移住では、渡航費と住居費に加え、当面の生活費も準備しておく必要があるでしょう。
参考:【ハワイの給料】職業別平均収入&生活するのに必要な時給はいくら?
ハワイに住みたいと思っても、その夢を叶えるのはなかなか困難なこと。そこで考えたいのが、「デュアルライフ(二拠点生活)」です。日本とハワイの2つの場所を拠点として生活するスタイルのことで、夏の暑さが厳しい時期や冬場はハワイで生活し、それ以外は日本で暮らすといったライフスタイルを指します。
観光と商業目的で90日以内の滞在ならビザを取得せず、日本の方はハワイに滞在できますから、この制度を利用して最大で90日ハワイにステイしてはいかがでしょう?そんな夢のようなデュアルライフを考えてみてもいいかもしれません。
ハワイに住む夢を叶えて、生き生きとハワイで暮らしている日本人がいる一方で、「こんなんじゃなかった!」とひっそりと日本に帰国している人もいます。ハワイは物価や生活費が高いのに、給料は安く毎日の暮らしに必死。おまけに都会ではないため、自然あふれるハワイ生活に飽きたり寂しさを感じたりする人がいるかもしれません。
「憧れのハワイ移住」と思っていても、現実は必ずしもそうはならないことがあると、理解しておくこと。もしそうなった場合でも、それを受け入れる柔軟な心が必要になるかもしれません。
参考:
ハワイに移住したけど後悔…失敗の裏側にある悲しい理由7つ
ハワイ暮らしの現実は…ハッピーだけじゃない「ツライと感じた事」10個
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