ハワイ・マウイ島で起きた大規模な山火事。110人の死亡が確認され、行方不明者や連絡がつかない住民の数は1000人規模になると報じられています。また破壊された建物は2700棟以上で、アメリカで過去100年に起きた山火事でも最大規模の被害となったそうです。そんなマウイ島で被害にあった方に、日本からできる寄付や支援方法を一覧でご紹介します。
マウイ島山火事の被害はハワイ州史上で最悪
2023年8月8日未明に起きたというマウイ島の火災。およそ4か所で次々と火災が発生し、その後ハリケーン「ドラ」によって強風の日が続いたことから、次々と火が拡大。8月16日時点でほぼ鎮火してきたものの、死者数は110人と、過去100年間にアメリカで起きた山火事でも過去最高の数を記録し、ハワイ州でも史上最悪の被害をもたらしています。
とくに被害がひどいのが、人気観光地のラハイナ。2700棟以上の建物が破壊され、その大半は地元住民の暮らす住宅だったと報じられています。また、行方不明者や連絡がつかない人の数は1000人規模になるとみられ、被害者の数は今後も増え続けると予測されています。被害額は60億ドル(約8700億円)にもなるとみられ、復興には相当の時間や資金がかかると考えられています。
マウイ島の山火事の原因は?
山火事の原因はまだ特定されていませんが、米国立気象局は植物が乾燥した状態で、ハリケーンによる強風によって火勢が増したとみています。また、ハリケーンがきて火災が発生するリスクがありながら、地元で電力供給を行うハワイアン・エレクトリックが通電を止めなかったことも一因とみられています。
日本円で寄付できるマウイ島の寄付先
ハワイ州観光局日本支局
日本からも心配する声が多数寄せられているという、ハワイ州観光局 ⽇本⽀局。「マウイ・ストロング基金」(下記)は、米国ドルなどの海外通貨での寄付しかできないことから、日本円でも寄付できるよう専用サイトを開設。8月17日から、日本円での寄付の受付を開始しました。寄付金は「マウイ・ストロング基金」を通じて、全額マウイの方の救援活動に使われるそうです。
日本赤十字社
日本赤十字社では、米国赤十字社による被災地の救援や支援活動のために、日本円での義援金の受付を開始しました。寄付は、ゆうちょ銀行・銀行、または、三井住友・三菱UFJ・みずほなどの都市銀行への口座振込で行っています。
ピースボート災害支援センター
ピースボート災害支援センターは、東日本大震災をきっかけに生まれた団体です。日本各地の災害などのほか、ロシアによるウクライナ侵攻、トルコ大地震などのときも、世界各地で支援を行っています。ピースボート災害支援センターでは、日本円での支援が可能でクレジットカードで寄付できるほか、毎月支援する「災害支援サポーター」になる方法もあります。また「Yahoo!ネット募金」を通じれば、TポイントやYahoo!ウォレットからの寄付もできます。
ピースボート災害支援センターへの寄付
ピースボート災害支援センターへの寄付(Yahoo!ネット募金)
ピースウィンズ・ジャパン
1996年に設立された「ピースウィンズ・ジャパン」。日本のみならず世界中で自然災害などが起きた際、災害緊急支援などを行ってきています。クラウドファンディングで日本円での寄付を呼び掛けています。
ピースウィンズ・ジャパンへの寄付
ピースウィンズ・ジャパンへの寄付(Yahoo!ネット募金)
クレジットカードで寄付できるマウイ島の寄付先
マウイ・ストロング基金(ハワイ・コミュニティ財団)
ハワイの地域社会でさまざまな支援活動を行っているハワイ・コミュニティ財団は、「マウイ・ストロング基金(MAUI STRONG FUND)」を立ち上げています。ハワイ州政府もこちらへの支援をよびかけています。日本円での寄付はできませんが、アメリカドル、カナダドル、ユーロなど、世界のさまざまな通貨での寄付に対応しており、クレジットカードでの寄付が可能です。
HOW CAN YOU HELP the people of Maui?
Donations: Hawai‘i Community Foundation, this fund is currently being used to support communities affected by the wildfires on Maui: https://t.co/Q45yb3p88t
To locate missing loved ones:1-800-RED-CROSS pic.twitter.com/oXAHMHd5EP
— Office of the Governor, State of Hawai`i (@GovHawaii) August 10, 2023
アメリカ赤十字社
紛争、災害などに巻き込まれた人々の支援を行っているのが、赤十字社です。アメリカ赤十字社では、火事の発生した当初から現地での支援活動を行っているそうです。アメリカ赤十字社への寄付は、クレジットカードまたはペイパルで行えます。
ハワイ・フードバンク
ハワイで40年以上活動している「ハワイ・フードバンク」。マウイ島を拠点とする「マウイ・フードバンク」と協力して、食料や飲料などをオアフ島やアメリカ本土からマウイ島へ届けています。フードバンクへの寄付は、クレジットカードで行えます。
マウイ・ヒューメイン・ソサイエティー
動物の福祉向上を目的に活動を行う「マウイ・ヒューメイン・ソサイエティー」では、山火事に巻き込まれたペットや動物が数多くいるとみて、その支援活動を行っています。寄付金は、このような動物の保護活動に使われ、同団体では寄付を呼び掛けています。
マウイ島西部への観光旅行を控えることも
マウイ島を訪れていたパリス・ヒルトンが家族とバカンスを楽しんでいる様子が目撃され、当初は日用品などを寄付したようですが、非難されています。ハワイ州知事は8月31日までの期間を第5次緊急事態宣言として、マウイ島西部への不要不急の渡航を控えるよう、ハワイ州観光客も滞在中だった観光客にマウイ島から離れるように強く呼びかけています。
ハワイ出身の俳優、ジェイソン・モモアが「マウイは、今バケーションで行く場所ではない」とメッセージを発信したように、現在のマウイ島の西部は必要な食料や日用品を、本当に必要とする人々に届けなければならず、多くの人が悲しみと苦しみを感じています。
一方で、観光で訪れることは現地の経済に貢献することになります。現地の人々の心に寄り添いながら、被災地(マウイ島西部)にはしばらくは行かないことを理解し、それ以外の地域(マウイ島西部以外、オアフ島などの他島)への旅行はハワイ経済に貢献することを覚えておきましょう。