自家用車は持たない「カーシェアリング」や、洋服を買わない「レンタルファッション」、オフィスを共同で使う「シェアオフィス」など、さまざまなシェアサービスが日本で増えてきている昨今。ついにハワイのオアフ島で、6月28日より自転車のシェアサービスが開始されました。観光スポットを気軽に巡ることができる自転車シェアリングは、観光客にとっても、便利なサービスになることは間違いありません。
ハワイで開始された自転車シェアリングサービスの名前が『Biki(ビキ)』。非営利団体『Bikeshare Hawaii』が始めたプロジェクトです。
自転車を借りたり返却したりする『Bikiスポット』は約100ヶ所で、オアフ島のワイキキを中心にダウンタウン方面、ハワイ大学方面までかなり広範囲。ワイキキに至っては約20ヶ所もスポットがあり、ワイキキを歩いているとすぐにスポットが見つけられるほど。さらに用意された自転車は約1,000台と、かなり大規模なプロジェクトであることがわかるでしょう。
観光客にとって、ハワイの交通手段といえば、ザ・バスかトロリー、レンタカーが主流。そこに新たに「自転車」という選択肢が広がることは、とても喜ばしいことではないでしょうか。バスやトロリーを待つのは面倒だし、レンタカーを借りるほどではない…かといって歩くにはちょっと遠い距離のときに、とっても便利なはずです。
参考:オアフ島の公共交通機関「ハワイのザ・バス」乗り方・料金・主要路線図
参考:ハワイ旅行に必須!「ワイキキトロリー攻略法」料金・路線・時刻まとめ
またホノルルは交通渋滞の悪化が問題化していて、ワイキキやダウンタウンは駐車場が少ないことも問題視されています。そのような問題を解消する一助としても、この自転車シェアリングが推進されているのです。
『Biki』の利用料金は以下の通りです。
支払いは、クレジットカードで行います。『Bikiスポット』で説明が書かれているので、それにしたがって支払いを行います。
1回利用の場合、$3.50は30分以内の料金ですが、もし30分以上利用していると自動的にもう30分の$3.50がチャージされます。300分利用については、利用できる期間や時間に制限はないため、合計の利用時間が300分に達するまで利用できます。
また『Biki』の利用は、16歳以上で自転車に乗れる人なら誰でも大丈夫です。
『Biki』のウェブサイトに掲載されている、『Bikiスポット』のマップはこちら。全部で約100ヶ所で、特にワイキキとダウンタウンにスポットが集中しているのがよくわかるでしょう。
ワイキキは決して大きな街ではありませんが、東の端(ホノルル動物園やカピオラニ公園近く)から、西の端(アラモアナセンターの手前)までは、徒歩だと30分近くかかる距離があります。だから、滞在先のホテルの場所にもよりますが、そんなワイキキ内の移動であっても、『Biki』が利用できればとても便利なはずです。
参考:Biki
『Bikiスポット』の機械に従って支払いを終えると、5桁の暗証番号が発行されるので、空いている好きな自転車を選びそこに5桁の暗証番号を入力するとロックがはずれて利用できます。返却時は、好きな『Bikiスポット』の空いているラックに自転車を戻すだけ。グリーンのランプが点灯するのを確認できたら、返却ができたサインです。
自転車をレンタルしている人々の間では、今回の自転車シェアリングがビジネスへ影響を及ぼすと心配する声が上がっているそうです。では自転車シェアリングとレンタル自転車は、どのように違うのか、どのように使い分けたらいいでしょうか?
まず2つの大きな違いは、借りる場所と返す場所のこと。自転車シェアリングは約100ヶ所ある『Bikiスポット』ならどこでも、自転車を借りたり返却したりできます。
しかしレンタル自転車は、その店舗で借りて同じ店舗に返すのが基本(複数の店舗がある店は除く)。また自転車シェアリングは、1回の利用が30分以内であることが基本のため、短時間で短距離の利用に向いています。一方、レンタル自転車は半日や一日など、長い時間利用して遠出したい方に最適です。
「今日は自転車でハワイの色々な場所をめぐりたい」と思う方ならレンタル自転車を、「短時間でちょっとあそこまで…」という利用なら自転車シェアリング、という使い分けができるのではないでしょうか。
ちなみに人気の観光地カイルアは、この自転車シェアリングサービスはありませんので、カイルアでの観光ならレンタル自転車などの手段を考えると良いでしょう。
ハワイで自転車を乗るときに注意するべきなのは、歩道を走ってはいけないということ。車道に自転車専用レーンが設けられているところもあり、数年前からハワイには自転車専用レーンの整備が進められてきています。ワイキキやダウンタウンでは自転車で歩道を走ると、交通違反となりますから気をつけてください。
ちなみに筆者は、ワイキキで歩道を自転車で走ってはいけないということを知らず、警察官に呼び止められて交通違反のチケットを受け取ったことがあります。
日本では東京の千代田区、中央区、港区などが中心となって、自転車シェアリングのサービスが始まっており、実は筆者は東京在住時、それを毎日利用していた一人です。
自宅やオフィスから、自転車の貸し出しスポットまで歩かなければいけないという不便さはあるものの、徒歩や電車であったら「面倒だな…」と思って出かけなかったような場所でも気軽に出かけられて、行動範囲が広がったし、効率よくさまざまな場所に出かけるのにもとても便利。優れた利便性で、日本でも世界でも、このサービスが主流になっていくことを実感していました。だから、ハワイでの自転車シェアリングが始まったことは大賛成。
『Biki』のウェブサイトによると、ニューヨーク、シカゴ、サンフランシスコ、ボストンなどのアメリカ本土のほかカナダ、メキシコ、ヨーロッパでも自転車シェアリングサービスは広まっているのだとか。ハワイでもこの自転車シェアリングが定着し、もっとサービスが拡大することを期待しています。
参考:オアフ島の公共交通機関「ハワイのザ・バス」乗り方・料金・主要路線図
参考:ハワイ旅行に必須!「ワイキキトロリー攻略法」料金・路線・時刻まとめ
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